2026年EV新車ラッシュ|日本メーカーが本気を出した注目モデル総まとめ

日本メーカーが本気を出した注目モデル総まとめ

「今年こそ電気自動車に乗り換えようか」——そう思い始めた人にとって、2026年はなかなかの当たり年だ。トヨタ、ダイハツ、スズキ、そしてソニーとホンダが手を組んだ新ブランドまで、日本勢が一斉に動き出した年だからだ。

価格帯も軽商用バンから高級セダンまで幅広く、「EVはまだ高い」という空気が少しずつ変わってきている。この記事では、2026年に日本で話題になっている主要EVモデルを、スペック・価格・補助金情報まで含めてていねいにおさらいする。

トヨタ bZ4X — 航続746kmという新たな基準、そして「ツーリング」へ

2025年10月9日に一部改良を受けたbZ4Xは、日本のEV市場における明確なターニングポイントになった。SiC(シリコンカーバイド)パワー半導体を採用したことで電費が約1割向上し、ZグレードFWD仕様では最大746km(WLTCモード)という数字を叩き出した。

改良前の約559km(FWD仕様)と比べると、約3割の大幅な延伸だ。日本経済新聞は「国内勢で最長」と報じ、東京から神戸まで充電なしで走れる水準として注目を集めた。(出典:日本経済新聞)(出典:トヨタ公式)

そして2026年春頃、その上をいく兄貴分が登場する。「bZ4X Touring」(北米名:bZ Woodland)だ。全長を140mm伸ばして4830mmにしたロングボディ版で、欧州発表仕様では荷室容量が600L(現行bZ4X比148L増)に拡大。

アウトドア派やファミリーユーザーには、このゆとりは相当魅力的に映るはずだ。なお北米仕様では約850L(30 cu.ft)とさらに大きく、日本仕様の詳細スペックは現時点でまだ正式発表されていない。AWD仕様のシステム最高出力は約280kW(約380ps)。欧州仕様の航続距離は最大560km(WLTPモード)で、ノルウェーでは2026年2月にすでに販売がスタートしている。(出典:Response.jp)(出典:EVcafe)

ダイハツ、ついに動いた。軽商用BEVが現場を変える

ダイハツが2026年2月2日、ブランド初の量産BEVとなる「e-ハイゼット カーゴ」と「e-アトレー」を発売した。

価格はe-ハイゼット カーゴが314万6000円e-アトレーが346万5000円から。バッテリーには安全性の高いLFP(リン酸鉄リチウムイオン)を採用し、容量は36.6kWh。モーター最高出力は47kW、一充電走行距離は257km(WLTCモード)と、日常の配送ルートや近隣業務なら問題なく使えるスペックだ。(出典:ダイハツ工業公式)(出典:Car Watch)

エンジンルームを持たないキャブオーバー型の構造を活かし、軽商用バンとしてクラストップの荷室長・荷室幅・荷室高を実現したのも大きな強みだ。

バッテリー保証は8年・16万kmと長期にわたり、事業利用での安心感も十分。乗用タイプの「e-アトレー」は外部給電機能を備えており、週末のキャンプや車中泊シーンでも活躍しそうだ。

スズキ eビターラ — 実質272万円台、現実的な選択肢として急浮上

2026年1月16日に日本で発売されたスズキ「eビターラ」は、スズキにとってBEV世界戦略の第一弾となるコンパクトSUVだ。2024年11月4日のミラノでの世界初公開から約14カ月、ようやく日本のユーザーの手に届いた。(出典:EVsmartブログ)

価格は399万3000円〜492万8000円の3グレード展開(X:49kWh・2WD、Z:61kWh・2WD、Z 4WD)。「400万円はさすがに…」と思うかもしれないが、2026年1月1日〜3月31日の登録分にはCEV補助金127万円が適用されるため、ベースグレードXなら実質272万3000円から購入できる計算になる。

これにさらに地方自治体の補助金が乗るケースもある。4月以降の補助金額については変更の可能性があるため、最新情報はスズキ公式サイトおよびCEV補助金事務局での確認をおすすめしたい。(出典:スズキ公式)(出典:EV充電エネチェンジ)

充電性能は急速充電最大90kWに対応し、30分の充電でバッテリー残量を約10%から約65%まで回復できる。全長4275mmというサイズ感は、日本の街中での取り回しやすさという点で際立った強みだ。「コンパクトで補助金込みで現実的な価格のBEVを探している」というニーズに、今の日本市場でもっとも素直に応えてくれるモデルのひとつかもしれない。(出典:スズキ公式 走行・EV性能ページ)

AFEELA 1とHonda 0シリーズ — それぞれの「未来」が近づいている

ソニー・ホンダモビリティ(SHM)が送り出す「AFEELA 1」は、2026年内(late 2026)に米国カリフォルニア州での納車開始を予定している。

ただし、2026年内に納車が始まるのは上位グレードのSignature(米国価格102,900ドル)のみで、エントリーグレードのOrigin(89,900ドル)の投入は2027年以降になる見込みだ。(出典:ソニー・ホンダモビリティ公式 2026/1/6)

スペックは91kWhバッテリー、EPA推定航続距離約300マイル(約483km)、ツインモーターAWDで合計出力360kW(約489ps相当)

ルーフマウントのLiDARを含む計40個のセンサーを搭載し、ソニーのエンタテインメント技術とホンダの安全技術を組み合わせた車内体験は、これまでのクルマの常識を大きく塗り替えようとしている。日本への納車開始は2027年前半の予定だ。(出典:SHM公式プロダクトページ)(出典:Autocar Japan)

ホンダ単独の「Honda 0シリーズ」も、いよいよ輪郭が見えてきた。Honda 0 SUVは2026年前半に北米市場へ投入予定、SALOONも2026年中の北米発売が見込まれている。

日本市場にはSUV・SALOON、さらにコンパクトなHonda 0 αを加えた3モデルが、2027年度中に届けられる計画だ。「薄く、軽く」を掲げた独自EVプラットフォームと新開発e-Axleの組み合わせは、ホンダが本気でEVに向き合っている証左だろう。(出典:Honda公式プレスリリース 2025/1/8)(出典:Car Watch)

2026年以降の伏線 — ハイランダーとアーバンクルーザーの行方

2026年2月11日(日本時間)、トヨタが北米で世界初公開した新型「ハイランダー」は、2027年モデルとして完全BEV化した3列シートSUVとして登場した。

バッテリーは77.0kWhと95.8kWhの2グレード構成で、上位の95.8kWh・AWD仕様では最大約515km(約320マイル)の航続距離を実現する。

最大7人乗りという北米ファミリー向けのキャパシティも見どころだ。北米での発売は2026年後半の予定で、日本導入は現時点では発表されていない。各メディアは「早くとも2027年以降」と見ているが、トヨタが米国製車両の日本輸入を検討しているとの報道もあり、その動向には目が離せない。(出典:トヨタ公式プレスリリース 2026/2/11)(出典:Response.jp)

もうひとつ気になるのが、スズキeビターラと兄弟関係にあるトヨタ「アーバンクルーザー」だ。英国では2025年12月1日にすでに発売が始まっており、欧州でのラインナップ展開も進んでいる。

日本への導入は公式に「未定」とされているが、eビターラが国内でローンチされた今、アーバンクルーザーが続く展開を期待する声は多い。現時点での本命予測は2027年頃で、正式なアナウンスを楽しみに待ちたい。(出典:Car Grandhall 2026/2/15)

数字が語る日本のEV市場 — 2026年1月、潮目が変わった

このラッシュが単なるメーカーの宣言に終わっていないことは、販売データにはっきりと表れている。2026年1月の国内BEV販売台数は前年同月比42.7%増の6511台。新車販売全体が前年比6.2%減という逆風のなかでの大幅増だ。(出典:自動車業界団体ABA-J)

BEV+PHEVを合わせた新車販売シェアは約3.3%(前年同月2.66%)に改善。その立役者がbZ4Xで、1月単月の販売台数は1651台、前年同月比66倍という驚異的な数字を記録した。日本経済新聞がそう報じた。2025年10月の大幅改良——航続延伸と値下げを同時に実現したことが、これほどまでに市場を動かしたのだ。トヨタはメーカー別EV販売首位に返り咲き、1月の国内EV市場をけん引する存在となった。(出典:日本経済新聞 2026/2/5)(出典:EVsmartブログ)

かつて日本は「EV後進国」とも揶揄されてきた。充電インフラの整備の遅れ、ハイブリッドへの強固な信頼、そして車両価格の高さが壁になっていた。しかし2026年に入り、国産メーカーが相次いで実用的なEVを現実的な価格帯で投入したことで、状況は確実に変わり始めている。「次の1台をEVにしようか」と思う人がこれから増えていくのは、もはや自然な流れだろう。


この記事は執筆時点で得られた情報に基づいています。内容は正確性に配慮していますが、正確性を保証するものではありません。補助金額・発売時期等は変更される可能性があります。実際の最新情報は各メーカー公式サイトおよびCEV補助金事務局等にてご確認ください。

投稿者 koki